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2018年は台風や豪雨、地震など各地で自然災害が多発しました。
身近でできる防災対策といえば、備蓄や防災グッズですね。
商品はたくさん出ていますが、一生懸命みればみるほど、何が本当に必要なのかわからなくなってしまった、なんて人も多いはず。
災害などの緊急時対応への意識が一般の人よりも高い人のカバンの中をのぞいてみれば、何かヒントがあるかもしれません。
と、いうことで、
“知ろう!防災「備えてる人」にお願いしてみた。あなたのカバン、見せてください!”
第1回目は、視覚に障がいのある方のカバンを見せてもらいました。

株式会社アクトコール
木暮 雅寿(こぐれ まさとし)さん
2010年に糖尿病からの合併症により失明。
コールセンターでの電話応対の品質管理や新入社員の電話研修、社員面談など社内で幅広い仕事を担当されています。
木暮さん私は中途の視覚障がい者で全盲です。
健常者の頃からあまり防災を意識していたことはなく、障がい者となってからは「死ぬときは死ぬ!」と楽観的でもありあきらめのような感覚でした。
しかし、その感覚を変わらせたのが「しんじゅく防災フェスタ」というイベントです。
障がい当事者として関わらせていただき、主催者であるピースボート災害ボランティアセンターの方に言われた一言、
「目の前に助けられる人がいるならば、まずはこの手を差し伸べる。ただ、この手を掴もうとしてくれるのか、握り返してくれるのかはその人による。」
これを聞いて投げやりになっていた感覚を改めました。
普段からの生活でも防災を意識するようになり、持ち物が変わりました。
そんな木暮さんのかばんの中を見せてもらいました。

視覚障害だけではなく腎機能障害もあるため、透析治療を行っており、災害時に通院している医療機関では治療が行えなくなった場合、他の医療機関においてスムーズに透析治療が行えるように治療内容を記載しています。

視覚障害のために普段から店舗や自動販売機が見つけにくいため、常に持ち歩いているそうです。

普段使用しているものとは別の白杖です。
特別に災害時を意識して、ということではないのですが、白杖は人が密集している場所ではその効力を発揮できません。
なおかつ、多くの人とぶつかり、蹴られることで折れたこともありますし、ぶつかった拍子に白杖を落としてしまい、踏まれて折れたこともあります。
道路交通法にもあるとおり、同行者に介助していただいている場合でも白杖を所持する義務がありますし、基本的に白杖が無いと私はほぼ外を歩くことはできません。
室内にいる場合以外では白杖は必須アイテムです。

白杖を使用していなくとも周囲へ認識をしてもらうために視覚障害者と記入されています。

災害時には消費電力を考え、1台は電源を切って置けるように。
携帯電話については、日々の利用の仕方も異なっていて、スマートフォンは会社からの貸与で、メールやラインなどが主となっています。
電話として通話をメインとしているのが個人用のガラケー。
もしも緊急時を想定すると、瞬時に連絡を取れるのが電話ですが、これの操作をするときにボタン式であるガラケーのほうが操作しやすいです。
スマホの面タッチ式に慣れていないためなのですが…。

日本点字図書館にて販売をしているもので、反射板については夜間でも車やバイクなどに発見されやすいための反射板です。またホイッスルについては、もしも室内に閉じ込められてしまった場合、ホイッスルを鳴らすことで自分の存在を周りに知らせることを想定しています。
上記の持ち物以外にも、普段から服用している薬、水、障害者手帳も常備されているとのこと。
すべて合わせると少し荷物になりそうですが、やはり「毎日」持ち歩くことが大切です。
地震の時などではなくても、例えば電車が止まってしまった時など、緊急時の食料としてチョコレートや飴などをかばんに入れておく、というのも防災のひとつですね。
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災害時・緊急時の高齢な方、障がいのある方への介助は防災介助士でもお伝えしています。
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