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日本ケアフィット共育機構が発行するフリーペーパー『紲』。本誌vol.19では、車いす利用者向けオーダースーツを企画・製造・販売している花菱縫製株式会社をご紹介しました。「リベル・ケアフィット」では、本誌で掲載しきれなかった、車いす利用者向けオーダースーツプロジェクトの裏話をご紹介。前編は、紙面にご登場いただいた野中さんのお話を、さらに掘り下げてお伝えします。
既製の服で合うものがない方に
フィットする製品をつくるのは、
ごく自然な流れだと思うんです。
花菱縫製株式会社 代表取締役社長
野中 雅彦さん
ーー本誌では、車いす利用者向けオーダースーツの開発は、閑散期の売り上げをカバーする事業のひとつとして始められたと伺いました。とはいえ社会貢献的な意味も大きいのでは?
野中社長結果として社会に貢献できているということは言えるでしょうね。喜んでくださる方がいるのは、なにより嬉しいことです。でも当社としては、そんな大それたことをしている意識はないんです。
あくまでこの車いす利用者向けオーダースーツは商売道具。採算ベースに合うことを重視しながら、ひとつの分野として拡大し、安定した経営に繋げようとする意識が大切ですし、その意識が、ひいてはより多くの人のお役に立つという結果につながる、ということなのではないでしょうか。このプロジェクトは開始2年目で、まだ年間100着ほどしか販売実績がありません。当面の目標は1000着。まずは皆さんに知っていただき、コツコツと製品を改良して、5〜6年後には目標を達成したいですね
ーー確かに、いっときだけ盛り上がってすぐに終わってしまうプロジェクトもあるなか、事業として成立させていくというのはとても素晴らしい方針だと思います。
野中社長そもそもの根底には、高い値段だったオーダースーツを、手頃な価格で、多くの皆さんに着ていただきたいという、当社の理念があります。これまでも、紳士服だけではなく婦人服も、スーツだけではなくワイシャツも、というふうにオーダー服を楽しんでいただける範囲を広げてきました。
ですから、車いすユーザーのように既製の服でなかなか合うものがない方にフィットする製品をつくるのは、当社にとってごく自然な流れだと思うんです。車いすユーザーに限らず、誰もが当社の手頃で質の高いスーツをかっこよく着こなしていただきたい。それが私たちの目指すところだと思っています。
ーー今回の取材で、スーツをとても身近に感じることができました。
野中社長そう言っていただけると嬉しいです。ぜひお近くの店舗でご購入を(笑)。スーツはビジネスシーンだけではなく、プライベートでちょっと遊びに行くようなときにも気軽に着られるものです。ぱりっとしたスリーピースから、ジャケットだけ、スラックスだけでもオーダーいただけます。さらに生地、釦、裏地、ステッチ…オーダーのバリエーションはほぼ無限にあります。車いすユーザーもそうでない方も、ぜひ当社の店舗で自分にぴったりの服をつくって、外出時のお供にしていただきたいですね。
ーーありがとうございました!
サービス介助士導入企業紹介:株式会社サーフ様
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「人にしかできないサービス」を追求する——紀ノ國屋が取り組むホスピタリティ
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日本の高齢者人口3,619万人! - 超高齢社会と認知症の推移(2025年版) -
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