サービス介助士 株式会社サーフ様

サービス介助士導入企業紹介:株式会社サーフ様

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サービス介助士導入企業紹介:株式会社サーフ様

マンション修繕の現場から
——多様な人々への配慮が生む信頼と成長

10年以上にわたってサービス介助士の資格取得を継続いただいている株式会社サーフ様。マンション等の大規模修繕事業を展開される同社が、なぜサービス介助士の資格取得を重視されているのか。古川文仁社長にお話を伺いました。

株式会社サーフ様 http://www.surf-inc.jp/(外部リンク)

サービス介助士導入の経緯

ーー御社がサービス介助士の資格取得を始められたきっかけを教えていただけますか。

古川様当社が行うマンション等の大規模修繕というものは、新築の建築物とは違って、住民の皆様が生活されながら、もしくは地域の皆様が現場周辺を通行されている状況の中で進める工事です。そのため、多様な人がいらっしゃるので、そういった人たちへの対応や、相手の立場に立って考えることができるようになるには何か学びがないか、ということでサービス介助士の資格に行き着きました。
当社は接客業ではありませんが、住民の皆様には車いすを使用される方や視覚に障害のある方もいらっしゃいます。例えばマンションの修繕でもスロープの工事が発生することがあります。そういった面もふまえて、普段と変わらない生活をいかにしていただけるかということを、修繕工事をしながらも配慮することができる、そのための知識が必要です。
そして、当社の理念では思いやりを持って対応することを重視しています。それを重点的に社員に伝えるためにも、サービス介助士の取得を続けています。

古川様

株式会社サーフ 代表取締役 古川 文仁 様

サービス介助士の学びが
活かされているエピソード

ーー実際の現場で、サービス介助士の学びがどのように活かされていますか。

古川様社内では定期的に事例を共有する場を持っています。修繕工事中の現場にはリスクや危険がどんなところに潜んでいるのか、想像して対応できるように意識化を図っています。
印象的だった事例があります。修繕しているマンション手前の歩道で、三輪自転車に乗った高齢の方が歩道の縁石に乗り上げて転倒されたことがありました。その際、立ちあっていた社員が中心となり、全社員に各自の現場含め、歩道現況はどのようになっているのか、それに対応することができるか話し合い、考えるようになったんです。その時に役立ったのが、サービス介助士で学んだ知識と想像力でした。

ーー具体的な工事現場での配慮についても教えてください。

古川様たとえば、修繕工事エリアが点字ブロックが敷設されたエリアにまで入ったときのことです。事故やケガを防ぐための案内誘導をどうするか。ただ三角コーンを立てるだけでは、視覚に障害のある方や高齢な方は気づきにくいんですよね。
そこで、壁と認識できるようにフェンスに変更し、変更した順路には新たに点字ブロックを敷いて案内できるようにしました。費用はかかるものの、普通の暮らしをしていただくためには欠かせない配慮です。目が見えない方や高齢の方の立場にならないと気づけないポイントだと思います。
また、スロープがないマンションでも車いすを使用する方がいらっしゃる場合は、いつでも声をかけていただければ対応できることをお伝えしています。修繕工事が半年以上続くこともありますので、マンション住民の皆様とのコミュニケーションも大切にしています。
工事用の足場を組んだことによって通路の見通しが悪くなった時には、ミラーをつけるといった工夫もしています。こういった安全やリスクを考え、修繕工事の計画の段階から社員が多様な人を想像して対応できることが、サービス介助士の学びにつながっていると感じています。

共用部分養生 株式会社サーフ様

音声付き警備看板 株式会社サーフ様

人材育成について

ーー社員の皆様にはどのように成長してほしいとお考えですか。

古川様私が社員に求めているのは、他責思考をしないこと、関わる人すべてが幸せになれることを考えられる人になってほしいということです。マインドを身につけて、そして、行動、ということを大切にしています。そのために、現在は新しく入社した社員には順次サービス介助士を受講させています。

ーーこれからの時代を見据えた人材育成についてはいかがでしょうか。

古川様まさかの事態を想定した仕事ができることが重要だと考えています。AIなどによって事務処理などは削減できるようになってきていますが、当社の仕事の核は、人と人とのつながりです。AIやデジタルでは気づけない部分もフォローできるような人材を育てたいと思っています。
当社では修繕工事が終わった後の点検や、マンションの皆様と顔を合わせること、アフターフォローをしっかり行っています。おかげさまで、工事の案件は同じマンションからのリピートだけでなく、紹介による受注も多くいただいています。人と人とのつながりで広がっているんですね。

経営理念(社是)「共仁継栄」

ーー働きやすい環境づくりにも力を入れていらっしゃるそうですね。

古川様はい、当社の社員の半数が20代なんです。入社前のインターンシップでお互いを理解できる機会を設けて、離職率は2%を実現しています。また、休みが少ないと言われる業界ですが、週休2日を推進し、他社より30日近く多くの休みも取れるようにしています。 社員が満足して働ける環境があってこそ、お客様への思いやりのある対応ができると考えています。

どのような企業を目指しているか

ーー今後、どのような企業を目指していらっしゃいますか。

古川様適正価格を意識した経営を続けていきたいと思っています。品質を落とすような仕事はしません。予算が厳しい時はVE(バリューエンジニアリング)案の提案および対話の中で最善を尽くしますが、適正価格を守ることが社員の働きやすさにもつながると考えています。
売り上げや数字はあくまで結果なので、そこだけを求めると継続できませんし、自分たちの幸せも実現できません。自分たちや社員が満足できる仕事をして、それが次の世代につながるような会社にしたい、それが私の目標です。

編集後記

古川社長はサービス介助士導入の理由も、その後の社員に対しての想いも「思いやりを持つ」「想像を働かせる」ということを、言葉を変えながら繰り返しお話しされていました。
多様な方がいらっしゃることに気づけるか、場面ごとにどんなことを想定できるのか、そのうえで安全計画が立てられているのか——接客業でなくても、むしろ生活に密着した工事現場だからこそ、サービス介助士の学びが活きる場面は数多くあります。
人にしかできないサービス品質の向上。それを実現するために、サービス介助士の企業導入は大きな意味を持つのだと、あらためて感じたインタビューでした。

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